レイミー・オロウとダグ・ロビンソン
誰でも一度は「あんなことを書面にしておけばよかった」と思ったことがあるでしょう。また、企業内のメールやメモが相手方にとって非常に有益だったという、注目を集めた訴訟も少なくありません。特許侵害の疑いが生じた場合、社内外のコミュニケーションには細心の注意を払う必要があります。そこで、書面で絶対に避けるべき7つのフレーズをご紹介します。
1.「とにかくやってみよう」
誰かが潜在的な侵害問題を提起した場合、「とにかくやってみよう」というような返答は絶対に避けてください。たとえ特許を回避したり、無効性を主張したりすることが目的であっても、法的リスクを軽視する態度を書面で示すことは有害となる可能性があります。この表現は故意の侵害を示唆するものであり、裁判官や陪審員は、あなたが法的リスクを故意に無視した証拠と見なす可能性があります。故意の侵害と判断された場合、損害賠償が請求される可能性があるため、これは避けるべきです。 3倍になりました。
代わりにすべきこと:今後の進め方について話し合う必要がある場合は、「選択肢を検討しましょう」や「法務部門と検討する必要があります」など、中立的で事実に基づいた言葉遣いに徹しましょう。話し合いはプロフェッショナルな姿勢を保ち、リスクの軽減に重点を置きましょう。
2. 「少しだけ変えて、違うものにしましょう。」
特許を回避しようとすることは多くの場合正当な戦略ですが、文書においては文脈から容易に切り離されて解釈される可能性があります。「少しだけ変更する」といった曖昧な表現は、裁判所に対し、侵害を隠蔽するために意図的に表面的な変更を加えようとしたと解釈される可能性があります。さらに、均等論に基づく侵害の可能性を考慮していないため、企業が問題を真剣に受け止めていなかったと解釈される可能性もあります。
代わりにすべきこと:設計変更の可能性について話し合う必要がある場合は、会話の枠組みを慎重に決めましょう。「既存の特許との重複を避けるソリューションが必要です」や「既存の特許を回避するためのアイデアについて弁護士と話し合う必要があります」といった表現を試し、最初から弁護士を議論に巻き込んでください。
3. 「…したら捕まってしまうよ」
「捕まる」といった言葉を文書に書くのは、まるで背中に標的を描くようなものです。まるで自分が著作権を侵害していることを既に知っていて、ただ発覚を逃れようとしているかのような印象を与えます。裁判所は、隠蔽工作やレーダーをすり抜けようとする試みを示唆する表現を非常に不利に評価します。こうした表現は、故意の侵害の認定を裏付ける根拠にもなり得ます。
代わりにすべきこと:特許侵害の懸念がある場合、最善の策は弁護士に相談し、客観的に問題を話し合うことです。書面で状況について質問された場合は、「今後の対応について弁護士と協議中」といった文言を添えて回答する必要があります。メールやメモで問題を回避しようとするような発言は避けましょう。
4. 「ライセンス料は払っていません。」
ライセンス契約の交渉は重要ですが、ライセンス料の支払いを明言すると、裁判で不利な印象を与える可能性があります。特に、後になってライセンス交渉が可能であったことが判明した場合、このような発言は会社の不合理さを印象付ける可能性があります。また、侵害が故意であると判断された場合、損害賠償額の増額につながる可能性もあります。
代わりにすべきこと:「ライセンス供与と代替ソリューションの開発のメリットを比較検討しましょう」など、中立的な言葉を使って自分の立場を伝えましょう。これにより、柔軟な対応が可能になり、交渉の余地も残されます。
5. 「つまり、彼らのデザインをそのままコピーすることはできないということですか?」
このような発言は、たとえ冗談であっても、裁判になれば悲惨な結果を招く可能性があります。最初からコピーするつもりだったかのように思われてしまい、それはあなたが伝えたいこととは全く逆のことです。裁判所は、侵害の主張に対抗するために、独立した開発プロセスの証拠を求めます。皮肉や悪意のあるコメントは書面で避けましょう。相手はそのような発言を好意的に受け止めないでしょう。
代わりにすべきこと:「ニーズを満たす独自のソリューションを開発しましょう」や「独自のアプローチを模索したい」など、前向きで積極的な言葉遣いに焦点を当てましょう。イノベーションと差別化を強調することで、自社製品の開発に対する誠実さを示すことができます。
6. 「弁護士が対応してくれるでしょう。」
特許紛争において「弁護士が対応します」と言うと、責任逃れ、リスク回避、あるいは訴訟に伴う必要な証拠開示手続きへの関与を避けようとしているように聞こえるかもしれません。これは無関心と受け取られかねず、特に故意の侵害が主張される場合、不利に働く可能性があります。また、製品チームの関与なしに弁護士がすべてを解決してくれると想定するのも危険です。
代わりにすべきこと:より良いアプローチは、問題解決に向けて協力的な姿勢を示すことです。例えば、「法務部門と連携して最善のアプローチを検討しましょう」や「適切な対応をするために、社外の弁護士とすぐに話し合う必要があります」などです。これは、チームが積極的に関与し、問題を真剣に受け止めていることを示すものです。
7. 「資金が尽きるまでこれを遅らせることはできる。」
これは特に問題です。特許侵害で訴えられた場合、相手方のリソースが枯渇することを期待して時間を稼ごうとするのは、悪意の表れとみなされる可能性があります。裁判所は一般的に、法的問題に正面から取り組むのではなく、相手方の資金的制約につけこもうとする戦略を好意的に評価しません。
代わりにすべきこと:タイミングに不安がある場合は、「標準的な法的手続きに従いましょう」などと表現してみてください。中立的な表現にすることで、非倫理的な戦略を暗示することを避けられます。
最終的な考え: 書く前によく考え、早めに弁護士に相談してください。
これらの7つのフレーズは、軽微な告発を重大な責任へと変える類の言葉です。潜在的な侵害状況においては、あらゆる文書、メール、メモが精査される可能性があります。中立的なトーンを維持し、解決策の模索に焦点を当て、最初から弁護士に相談するようにしてください。明確でプロフェッショナルな言葉遣いは、企業を守り、避けられないコミュニケーションミスではなく、真のビジネスニーズに基づいた行動を擁護する立場を確立します。
また、企業が特許侵害の申し立てを受けた場合、早期に社内または社外の弁護士に相談することが重要です。法的助言を求めたり提供したりする弁護士とのやり取りは、弁護士・依頼者秘匿特権とワークプロダクト原則によって開示から保護されます。しかし、法律問題を議論する非弁護士間の社内メールは必ずしもこれらの特権を享受できるわけではなく、開示の対象となる可能性が高くなります。
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